関ジャニクロニクルの英会話伝言ゲームで爆笑
この番組、いつ頃のものか調べてはいないのですが、
コロナ感染で、在宅勤務・外出規制の時期に元気づけようと、知り合いがリンクを送ってくれて、
これほど笑いがとまらなかったのは、いつ以来だろうというほど、激笑いしました。
特に面白かったのは、
「パスポート取りたいんです」というエピソードです。
これ、いわゆる「伝言ゲーム」なんですが、
英語人と日本語人を混ぜ合わせて、英語で行います。
どんな風に伝わるのか、あるいは伝わるのか、
ほどんど英語は話しませんという関ジャニの横山裕さんの活躍が、見ものです。
パスポート取りたいんです?
これ、英語の文章を最初に聞いたときに、横山くんが聞き取った文章。
そのようにしか聞こえない、というか、英文がいつの間にか日本語になっています。
オリジナルの英文は、これです:
Is it possible to return this?
いじっぽっしぼーとぅりたーんでぃす?
パス ポート とりたぃんで す?
言われてみれば、なるほどでしょ?
英語では Is it の部分はほとんど聞こえないので、
Possibleから始まるといってもいいくらい。
そして、Possible も、パッシボ くらいしか聞こえないので、
それがパスポートとなるわけで、
トゥ リターン ディス? のあたりが、
とりたぃんです になるんですね。
なぜ関ジャニクロニクルの横山くんがすごいのか
それは、横山くんが、とりあえず、耳で聞いたことを、そのまま発音しようとしているからです。
変に英単語をつなごうとしたり、書かれた英語になおそうとしていないところがいいんですね。
たぶん、横山くんは英会話には興味ない?というかあまり経験がない。
だから、言われた単語が何であるかは、わかりっこない、と思っているのでしょう。
先入観がないので、耳に聞こえたとおりを音にして、繰り返してみる、そして言ってみる。
驚くことに、大抵の場合、横山くんが、言われたことを深く考えずに聞こえるまま言ってみると、
それを聞いた英語人は、けっこうすぐにわかってしまうんです。
ハルカという女性が、横山くんの伝言を聞く順番なのですが、彼女はバイリンガルです。
だから、日本語訛りの英語にも慣れているだろうし、カタカナ英語も聞きなれているのでしょう。
でも、この場合、横山くんは、日本語訛りの英語とはまた違う、そしてカタカナ英語では全然ない、
ただただ「聞いた音」を繰り返しているだけなんですね。
だから、ネイティブには、聞き取れてしまうんです。
ジョン万次郎の英語習得術に学ぶ
ジョン万次郎さんが、まったく英語を理解せず、まわりに教えてくれる日本人もいなかったときのことです。
地面に、棒でわけのわからない落書きをしていると、
現地の子供達が興味深そうに集まってきて、口々になにやら叫んだんだそうです。
それが、「What's that?」か、「What is it?」だったんでしょうね。
「ワッザ?」 か 「ワティズィ?」ですね、ほぼ。
それから、万次郎さんは、目に入るものすべてを指さして、
「What's that?]
「What is it?]
と聞いたそうです。
そうすると、みんなが、教えてくれるのです。
「That's a ship.」
「This is a pencil.」
ね?
そうやって、たくさんの単語を覚えることができたそうです。
リスニング上達法、聞こえるままに発音する練習をすること
今までの英語の授業では、ほとんどの場合、ネイティブの発音は無しで学んできました。
試験や受験には、それほど重要ではなかったのですが、これからは、会話・リスニングも、受験に組み込まれてきます。そうなると、受験生にとっても、ネイティブの英語を聞き取れるようになることは大切です。
どうすれば、効果的にそれができるのでしょう?
もうすでに、中学までの英語をある程度勉強したということを前提に考えてみましょう。
まず、ネイティブの話す英語が、どういう風に聞こえるのか、
そのまま真似するのが苦手だという人は、カタカナで書いてみてもいいのです。
たとえば、さきほどの例だと、
Possible = ポッシブル ではなくて、
Possible = パッシボ としてみます。
ネイティブの前で、上の二通りを言ってみると、間違いなく、パッシボのほうが通じます。
万次郎さんの、パニホーの例と同じです。(万次郎さんに学ぶ)
Possibleという単語は、すでに勉強して覚えているし、その意味も英作文も、問題なくできますよね。
だから、今までポッシブルと覚えていたものを、パッシボに変えるだけでいいんです。
これを、単語、例文ごとに、積み重ねていけば、
たとえネイティブのような発音で英語を話す訓練をしていなくても、
十分通じる英語を話すことができるようになります。
そして、ネイティブの話す英語を聞いて、それが書かれている文章を見ると、
ああ、これを、こう発音しているんだ、とわかるようになります。
だから、いつもおススメしているのは、
「聞くだけで学ぶ」という方法でなく、
「聞いて、読んで、理解して、言ってみる」という方法なのです。
そこに、この、新型カタカナ表記を組み込めば、リスニングとスピーキングを
すでに蓄えた中学レベルの英語力という力強い基盤の上に、積み上げることができるんですね。