英会話・まだまだの頃です。
その昔、「日本人は意味もなく笑みを浮かべている」とか、「何でもYESと言う」とか、言われていた時期がありました。
ニコニコしながら「OKOK」と言ってたり、ちゃんと理解していないのに「YES」と言ってしまってトラブルになるとか。
今はもう、そういう「ニコニコYes人」という印象はなくなってきましたが、うやむやに会話を進めてしまうと痛い目にあうことがありますので、気をつけましょう。
今回は、私自身がやらかした「Top 3 embarrassing moments・お恥ずかしい場面」を紹介します。
第三位:聞いたふりしてたのがバレた時
ある着席パーティーでのことです。隣に座った上品なご婦人が、日本から来たばかりの私にとても興味を持って下さり、色々と話しかけてくださったのです。が、私は、ほとんど言われていることがわからず、ニコニコ顔で、
そうやってあれこれ話している時、突然、そのご婦人が、ニコニコと私の目をじっと見ながら、黙ってしまったのです。2秒(ニコニコ)・・・5秒(ニコニコ)・・・7秒(まだニコニコ)・・・。
「やば!なんか私が答えるの待ってるやん。何聞かれたん?」
沈黙に耐えられなくなった私は、くるりと180度ひるがえり、彼女と反対側に座っていた友人の方を向いたまま、トータルフリーズしてしまったのでした。
その後、一切そちらを見なかったのですが、彼女はそれ以上何も言わず、他の人と会話を始めたようでした。
第二位:教授にわかってもらえなかった個別質問
アメリカの大学では、教授がオフィスアワーを決めて、自由に学生がやってきて質問したり談話したりできる機会を設けていることがよくあります。
普段のクラスは、生徒数が多いこともあったりで、なかなか個別質問はできないのですが、オフィスアワーだと、1対1で話せるので、好きな教授の場合は、またとないチャンスになります。
その日、私は課題についての質問をするために、教授の部屋を訪れました。丁寧に話を聞いて下さっていた教授が、不意に、「❓❓」という表情をされたのです。
私はその時話していたことを、もう一度繰り返しました。それでも教授は「❓❓」という表情のまま。
ちょびっと英語にゆとりを感じはじめたかなという頃だったので、逆に焦りました。そしてもう一度、ゆっくりと繰り返すと、教授が、"Ohhhhhhh, XXXX!!!"と叫んだのです。
何の単語だったと思いますか?
「Consent ・同意する」という意味の単語です。
私はそれまでに、この単語を使って会話したことはなく、読んで覚えていただけの言葉でした。しかも「コンセント」は、日本では主に「電源」のコンセント・・・。「コン」にアクセントを置くんですね、「コンセント」。
でも英語では逆。「コンセント」なんです。
そうなんです。英語では、発音ができていても、アクセントの位置が違うだけで、まったく通じないことがあるんです。だから単語を覚えるときには、必ず「発音・発声」を同時に覚えることが大切なんです。
"conSENT!" この単語の発音は一生忘れません。
第一位:いやそういうつもりじゃなかったし・・・
渡米一年目。友達のRyan/ライアンが家に遊びに来た時の事です。
当時、1000ピースのジグソーパズルにはまっていて、その時もリビングのテーブルに広げた「スターウォーズ」のジグソーパズルをRyanにも手伝ってもらって作っていました。
しばらくすると、Ryanの手が止まりがちになったので、「ん?この人ジグソーパズル嫌いなんかな?」と我に返った私は尋ねました。
なんか変やなあぁ・・・
でもまあ退屈してるわけじゃないんだったらいっか。
というわけで私達は夜遅くまで軽くおしゃべりしながらジグソーパズルをパチパチとはめていたのです。
さて後日、その時のことを日英バイリンガルの友達に話したら、マジ大笑いされました。
さて問題です。なにがそんなにおかしかったのでしょう?
[st-kaiwa-1933]実は、"boring"というのは「退屈」という意味なのですが、使い方によってとんでもない意味合いになっちゃうんですね。
Are you boring? ➡ 「退屈してる?」ではない!! これは、「あなたって退屈な人?」という意味なんです。
Are you bored? ➡ 「退屈してるの?」そう、こっちが正解。
ね?致命的でしょ。私はRyanに、「あなたって退屈な人なの?」って聞いていたんですね。それで彼は、「I hope not.・違うと思うけど・じゃないと思いたいけど」と答えたんです。
こういうちょっとした違いが、とんでもない意味になってしまうことってけっこうあります。気をつけてと言われても気をつけようがないようにも思いますが、とりあえず、
Are you boring? って聞くのはNGだということは覚えておいてくださいね。
僕は退屈なやつなのか・・?
恥ずかしいなんて全然思わなくてええよ
こんな体験は山のようにあります。Top3なんて言いましたが、もっと恥ずかしい思いをしたことも数え切れません。外国語を学ぶというのは大変なことだとつくづく思います。
コミュニケーションの道具だから、どうしても人と関わりながら学んでいかなければなりません。
失敗は、対面で起こることがほとんどなので、逃げも隠れもできません。
でもね、励ましになるかどうかわかりませんが、今、英会話を学んでいるあなたは、世界で最も難しいとされる言語のひとつである日本語が流暢なんです。その素晴らしさ、すごさ、誇りに思ってください。
「バイリンガル」が珍しくない世の中ですが、あなたの回りに本当にバイリンガルと言える人が一体何人いらっしゃるでしょう。
実際、英語圏に生まれ育ったから英語がぺらぺらという人たちの中に、バイリンガルはそれほどいません(移民二世三世などの場合は例外です)。
NYやLAのような多人種都市で暮らしていると、訛りのあるたどたどしい英語に接するのは日常茶飯事です。英語を母国語としない人々がごく自然に共存しています。
完璧な英語をネイティブのように話すことができたら、そりゃ素晴らしいしかっこいいでしょう。バイリンガルさんのYoutubeとか観てると「いいなあ~」って思います。
それを夢見て励むのもいいけれど、もっと大切だと思うのは、言葉を使って「人」と通じ合うことの楽しさを体験するということ。
それが旅先でのカタコトの会話でも、日本を訪れた観光客とのほんの少しの出会いでもいいんです。日本という国の外にあるものに接するということを感覚で味わってほしいのです。
言葉以外でも人と交流できる媒体はいくらでもあります。スポーツ、ダンス、ゲーム、音楽・・。芸術に言葉はいらないとも言われます。
それと同じです。人と交流するための媒体のひとつとして、外国語である英語を学ぶ。そこから広がる世界は想像以上に広いものです。
アクセント・訛りとか、語彙力のなさとか文法の間違いとか、色々と気になることはあるでしょう。完璧を目指すのはいいと思います。
でも同時に、そこに到達するまでの不完全な道のりを楽しむこと、「恥ずかしさを上回る楽しさ」を体験すること、そうやって英会話を学んでいくことができればサイコーだと思います。