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Ryan's World・YouTubeの ”The Boy King”

キッズメディア

Ryan's World・ライアンズワールド・Youtuberのお話です。

チャンネル登録者数3000万越え
再生総回数520億以上
動画によっては10億回以上の再生数

YouTubeのサクセスストーリー・なってしまったインフルエンサー

The 10 Highest-paid YouTubers・Youtube収入世界ランキング1位になったこともある、Ryan's World。2021年度のYouTube推定収入が28ミリオンドル・2800万ドル($1=¥120としても約33億円越え)だそうです。

3歳だったライアン・カジ君(日系の苗字です)が、自宅の部屋や裏庭で色んなおもちゃで遊ぶところをお母さんが撮影し、Youtubeに公開し始めたのが7年ほど前。最初は、おばあちゃんおじいちゃんに見せてあげるために撮影していたんだとか。

ライアン君の天真爛漫な性格や発想力、表現力、ひとことでいえば、人気者資質でサイトはあっという間に閲覧数を伸ばし、1年後には母親のロアンさんは仕事をやめてフルタイムの「YouTube mom」に就任、会社を立ち上げ、今ではご主人のショーンさんとスタッフ30名を抱える立派なビジネスオーナーとして活躍されています。関連YouTubeサイトも10を超えたそうです。

2022年、10歳になったライアン君、大手企業との提携やスポンサー契約、テレビ出演、独自ブランドのおもちゃまで製造されていて、まだまだその勢いは衰えることがありません。

初期の頃は、何の変哲もないアットホームな動画で、とにかく活発で陽気なライアン君がかわいくて拝見していたのですが、最近観てみると、これはもう企業だなというほど費用のかかった企画があったりします。

今の時代、人気YouTuberを目指すとか、インフルエンサーになりたいとか、具体的な目的を持って活動している人が多い中、Ryan's Worldは、「そんなつもりはまったくなかった」のに思わぬ展開になったという、ネット界のシンデレラストーリーといえるでしょう。

振り返ってみる成功の裏側

星の数ほどあるYouTubeサイトの中で、なぜRyan's Worldがそれほど人気を集めたのか、やはりそれは単なるグッドラックや偶然ではなかったようです。

YouTubeを始めた頃、ライアン君のお母さん・ロアンさんは高校で化学を担当する教師、ご主人のショーンさんは建築技師でした。

ロアンさんの家族はベトナムからのボート難民として米国に渡り、ショーンさんは高校生の時に日本から米国に移住されたそうです。お二人とも、生粋のアメリカ人家庭で育ったわけではありません。

ロアンさんが撮影した初期の動画タイトルに、

GIANT Lightning McQueen Egg Surprise with 100+Disney Cars Toys

というのがあるのですが、これがいわゆる ”Viral・爆発的拡散(炎上?)を起こし(2022年8月の時点でトータル閲覧数が11億回を超えています)、それをきっかけに登録者数が激増、ロアンさんは、YouTubeビジネスの可能性を考えるようになったそうです。

とはいっても、登録者数が増えれば、それに応えるためにもっと動画を公開し続けなけなければならず、そのプレッシャーをライアン君に強いることになるのではという心配もされたそうですが、予想外とはいえ、ライアン君のインフルエンサーとしての才能と可能性をサポートしようとご両親は決断されたのでしょう。

そこからの功績は、ご両親の経営者としての技量がものをいったのだと私は思っています。早くから会社を設立し、スタッフを雇い、数ある類似サイトと区別するためにマーケティングアプローチを考え、2017年にはライセンス契約などを扱う有能な専門家とパートナーシップを組み、Ryan's Worldは着実に成長していきます。

ライアン君のインフルエンサーとしての才能は紛れもなく本物ですが、ここまでの成功をもたらしたのは、ご両親の経営者としての才能と努力、そして理念であったはずです。

動画を通して伝わってくる、カジ・ファミリーの雰囲気というかモードというか、明るく仲の良いハッピーファミリーというイメージを保っているのは立派だと思います。

スケールが大きくなって、企業が絡んでくれば、当然やりたくないことを強いられたり、台本通りの演技をすることになったりと、初期のいい意味での「素人っぽさ」はなくなってくるものですが、ビジネス面からみれば「売れ筋商品」である我が子に、人気やお金儲けが最優先ではないというポリシーをしっかりと教えているのだろうことが伺えて、ほっとしたりするのです。

今では10歳になったライアン君も、無邪気におもちゃで遊ぶだけではなく、教育番組のホストさながらのキャラクターとして成長しています。今後、ライアン君の負担が大きくならないように、カメラ時間を調整したり、アニメ風の演出をしたり、ご両親が、ライアン君の生活を一番に考えている様子もうかがえます。

カジ家はその後、ロアンさんがかねてから住みたかったというハワイ州に移住し、リッチかつナチュラルでトロピカルな生活を楽しまれているようです。

「おもちゃのレビューサイト」として始まったRyan's World。今後、どういう展開を見せるのか、興味深く追っていきたいと思っています。

カジ家・親子の会話でリスニング練習をしましょう

ライアン君は幼少のころから上手におしゃべりするのですが、なんといっても私達にとって勉強になるのは、教師をされていたロアンさんの、とても聞き取りやすい英語です。

子供に話しかけるので内容はシンプルで、やりとりも短い文章が多く、スピードもゆっくり目。

ロアンさんは、俗にいう「赤ちゃん言葉」は一切使いません。とても正しい英語で子供たちに話しかけます。

観ているだけでも楽しくて、子供たちには興味深い動画が山ほどあります。
Ryan's World、ぜひ一度ご覧ください。

[st-kaiwa-1933]YouTubeでは字幕を表示して、必要であれば速度調整をしてご覧くださいね。[/st-kaiwa-1933]

YouTubeチャンネル・Ryan's World
Ryan's World公式サイト

(参考元:The New York Times Magazine "The Boy King of YouTube" 2022/01/05)

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